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相続Q&A

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Q. 法定相続分とは?遺産相続の分配割合について解説

更新日:2023年7月9日

法定相続分とは、複数の相続人がいる場合に、民法が定める相続人間の相続財産全体に対する分け前の割合のことをいいます。遺言により被相続人が相続分を指定しなかった場合、原則として(※)、法定相続分に従って、相続人間の財産の分配が決まることになります。なお、法定相続分は、法定相続人がどのような者かにより異なってきます。

※被相続人が相続分を指定していた場合は指定相続分によって分配が決まります。また、特別受益や寄与分がある場合は、法定相続分が修正された具体的相続分によって分配が決まることになります。

(関連記事)法定相続人とは?

法定相続人が配偶者と子である場合の法定相続分

配偶者と子の相続分はそれぞれ2分の1ずつとなります。子が複数ある場合、子同士の相続分は同じ割合となります。すなわち、子は2分の1の相続分を、その中で均等に割ることになります。


例)被相続人Xが亡くなり、法定相続人が、
配偶者と子2人の場合  配偶者:2分の1、子:2分の1×2分の1=4分の1ずつ


例)被相続人Xが亡くなり、法定相続人が、
配偶者と子3人の場合  配偶者:2分の1、子:2分の1×3分の1=6分の1ずつ

また、複数の子と代襲相続人がいる場合、代襲相続人は被代襲者である者と同じ相続分となり、代襲相続人が複数ある場合には、代襲相続人同士の相続分は同じ割合となります。


例)被相続人Xの子BがXより先に亡くなっていたケース(Xの孫が代襲相続人)
法定相続人が、
配偶者、子A、子Bの子(被相続人の孫)1人の場合  配偶者:2分の1、A:4分の1、孫:4分の1


例)被相続人Xの子BがXより先に亡くなっていたケース(Xの孫が代襲相続人)
法定相続人が、
配偶者、子A、子Bの子(被相続人の孫)2人の場合  配偶者:2分の1、A:4分の1、孫:4分の1×2分の1=8分の1ずつ

法定相続人が配偶者と直系尊属である場合の法定相続分

配偶者の相続分は3分の2直系尊属の相続分は3分の1となります。直系尊属が複数ある場合、その者同士の相続分は同じ割合となります。


例)被相続人Xの法定相続人が、
配偶者、実父母の場合 配偶者:3分の2、実父母:3分の1×2分の1=6分の1ずつ

法定相続人が配偶者と兄弟姉妹である場合の法定相続分

配偶者の相続分は4分の3兄弟姉妹の相続分は4分の1となります。兄弟姉妹が複数ある場合、その者同士の相続分は同じ割合となります。ただし、被相続人と父母の双方を同じくする全血の兄弟姉妹と、父母の一方のみを同じくする半血の兄弟姉妹がある場合、半血兄弟姉妹の相続分は全血兄弟姉妹の相続分の2分の1になります。また、兄弟姉妹に代襲相続にがいる場合については、子に代襲相続人がいる場合と同様になります。


例)被相続人Xが亡くなり、法定相続人が、
配偶者と兄弟2人の場合  配偶者:4分の3、兄弟:4分の1×2分の1=8分の1ずつ


例)被相続人Xが亡くなり、法定相続人が、
配偶者と全血の兄A、半血の弟Bの場合  配偶者:4分の3、A:4分の1×3分の2=6分の1、B:4分の1×3分の1=12分の1


【嫡出子・非嫡出子と異なり、全血兄弟・半血兄弟の法定相続分は改正されていない。どのような場面で適用になるか要注意】

嫡出子・非嫡出子の法定相続分は、法改正により同じ割合になりましたが、解説したとおり、全血兄弟・半血兄弟の法定相続分については法改正はされておらず、割合が異なります。

当事務所の経験上、全血兄弟・半血兄弟の法定相続分について正確に算定できる方は少ない印象を受けます。時には、弁護士が判断を誤っているケースを目にしたこともあります。特に、法定相続人に嫡出子・非嫡出子がいる場面で、全血兄弟・半血兄弟の法定相続分を適用してしまうことが多い印象です。全血兄弟・半血兄弟の法定相続分は、被相続人の兄弟姉妹が法定相続人の場合に適用するものということをしっかりと理解する必要があります。この点について注意喚起している解説は少ないので注意しましょう。

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【記事監修者】

白土文也法律事務所・代表弁護士 白土文也 (しらとぶんや)  
第二東京弁護士会所属  中央大学法学部法律学科卒業

当事務所が最も注力する分野は遺産相続問題です。
遺産分割、遺留分侵害額請求、相続放棄、遺言書作成、家族信託、事業承継など遺産相続に関わる問題全般に対応しております。
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