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Q. 遺言書、遺書、遺言状、エンディングノートの違いについて 教えてください。
2023年8月15日更新
遺言書、遺言状、遺書、エンディングノートなどの言葉を聞いたことがあっても、その違いについて理解していないという方は多いのではないでしょうか。また、何か作っておかないと思いつつ、何もしていないという方も多いと思います。この記事では、これらが、どういったものなのか、それぞれの違い、注意点について解説いたします。
遺言書とは?
遺言書とは、作成した方(遺言者)の最終の意思が表示された書面で、遺言者が亡くなり相続が開始することで効力が生じます。遺言書は、法律で定められた厳格な方式に従って作成する必要があり、また、法的効力を有する事項についても法律で定められています(法定遺言事項)。
遺言書は相続トラブルの防止に有効です。しかし、方式に従っていない遺言は無効とされ、また、法的に効力が認められる事項は限られています。遺言書を作成する際には弁護士に相談しましょう。
遺言状とは?
遺言状とは、遺言書の別の呼び方です。民法上は遺言書という呼び方が使われていますが、遺言状の方がなじみ深いかもしれません。
遺書とは?
遺書とは、死後のために書き残す文書や手紙のことです。法的な効力がない点で遺言書と異なります。遺言書のように方式や記載できる内容が決まっておらず、自由に作成することができるのが遺書の良いところです。自分の想いを死後に家族や身近な人に伝えたい場合は、遺書を作成し、死後見つけてもらえる場所に保管しておくと良いと思います。
エンディングノートとは?
エンディングノートとは、終活に関する情報を記載するノートで市販もされています。自分に関する情報を一つにまとめて記載しておくことで、自分の人生を振り返るきっかけにもなりますし、何かあったときに残された家族の手掛かりとすることが可能です。なお、エンディングノートについても遺言書と異なり法的効力はありません。
(関連記事)「Q. 終活とは?何をすべきか?弁護士がお勧めする11選を解説」 |
まとめ
以上、遺言書、遺言状、遺書、エンディングノートについて解説いたしました。それぞれ役割が異なるため、目的に応じて使い分けると良いでしょう。特に、遺言書とエンディングノートが適切に作成されていると残された家族の相続手続きが容易になります。一方で、適切に作成されていない場合は、かえって混乱の元になってしまう場合もあるため作成する場合には注意しましょう。
※遺言書の作成について相談をご希望の方はこちらのページをご覧ください。 |
【記事監修者】 白土文也法律事務所・代表弁護士 白土文也 (しらとぶんや) 第二東京弁護士会所属 中央大学法学部法律学科卒業 当事務所が最も注力する分野は遺産相続問題です。 遺産分割、遺留分侵害額請求、相続放棄、遺言書作成、家族信託、事業承継など遺産相続に関わる問題全般に対応しております。 相談件数の半分以上を相続問題が占めており、所属弁護士5名全員が、日々、相続に関して研鑽を積んでおります。是非、ご相談ください。 弁護士のプロフィールはこちら |
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