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Q. 遺産分割調停の呼び出し状が届きましたが、無視しても大丈夫でしょうか。家庭裁判所へ出頭できない場合の対応方法について。

更新日:2023年8月2日

遺産分割の話し合いが進まないと思っていたら、突然、家庭裁判所から遺産分割調停の呼出状が届き、驚く方もいるのではないでしょうか。しかも、管轄の裁判所は遠方の場所にあり、また、出頭すべき期日は平日が指定されていて、とても出廷できそうにありません。この記事では、このような状況に直面した方に向けて対応方法について解説いたします。

遺産分割調停を欠席する理由とは?

裁判所から遺産分割調停の呼出状が届いたものの、

  • 申立人の提案内容どおりで構わない
  • 相続を希望しない
  • 遠方で出頭できない
  • 平日は仕事が忙しい

といった理由で、遺産分割調停を欠席する方もいるでしょう。突然届いた呼出状、しかも裁判所での調停は初めての経験となれば、このような理由で欠席したいという気持ちも理解できます。しかし、遺産分割調停を欠席してしまうと、その後の遺産分割で不利益が生じる恐れがあります。

遺産分割調停を欠席するデメリットとは

まず、正当な理由なく遺産分割調停の期日を欠席した場合は、5万円以下の過料の制裁を受けることが法律上定められています。実務上、理由の正当性については緩やかに判断されるため、実際にこの制裁が下される可能性は低いと思われますが、法律でこのような定めになっていることは頭に入れておくべきでしょう。

遺産分割調停を無断で欠席することの最大のデメリットは、下記のような自分の言い分を主張する場がなくなってしまうことです。

  • 被相続人である親の介護を自分が長年行ってきたため、その分多く相続できるはずだ
  • 他の相続人は親から生前贈与を受けているため、相続においてその分が差し引かれるべきである
  • 親は生前、多額の貯金をしていたため、遺産はもっと多くあるはず
  • 相続財産である不動産はもっと高値がつくはずである

遺産分割調停は相続人全員が合意をしなければ成立しないため、当事者の誰かが欠席し続けると遺産分割調停は不成立となり、遺産分割審判に移行する可能性が高くなります。遺産分割審判では当事者の話し合いではなく、当事者の主張を裁判所が判断し、その判断に従って遺産分割が行われるため、自分の言い分を主張しておかないと主張が無かったものとして望まない形での遺産分割審判が下されてしまう可能性があります。

家庭裁判所へ出頭できない場合の対応方法について

上記のとおり、遺産分割調停に出頭して自分の言い分を主張すべきですが、遺産分割調停の初回期日は、相手方の申し立てにより裁判所が指定してくるものであるため、どうしても都合がつかない場合もあるでしょう。ここでは、遺産分割調停に出頭できない場合の対応方法について解説いたします。

⑴ 遺産分割調停に出頭したいが、第1回期日は都合がつかない場合

遺産分割調停の呼出状には、「進行に関する照会回答書」という書類が同封されています。第1回期日に都合がつかない場合、進行に関する照会回答書に期日の延期の希望や、第2回期日の日程希望を記入して提出しましょう。

⑵ 申立人の言い分について争わない場合

自分以外の相続人が相続分について争っているけど、自分は相続分について争いがないため、遺産分割調停に参加する必要がないと考えて欠席する方もいます。

しかし、遺産分割調停は当事者となる相続人全員の合意がなければ成立しないものです。無断で欠席してしまうと、裁判所は欠席した当事者の意思を確認することができず、全員の合意を認めることができないため、遺産分割調停を成立させることができなくなってしまいます。遺産分割の内容に争いがない場合、答弁書に事情を記載し提出するようにしましょう。

⑶ 相続に関わりたくない、相続を希望しない場合

相続人間の争いに巻き込まれたくない、そもそも自分は相続を希望していないといった方もいらっしゃるでしょう。

このような場合には、相続放棄の申述を行うことが考えられます。相続放棄は被相続人の積極財産と消極財産のすべての承継を拒否することをいいます。相続放棄をした者は初めから相続しなかったこととなるため、遺産分割調停の当事者から外れることが可能です。もっとも、相続放棄は相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述しなければいけません。相続放棄をしないまま期間が経過し、その後に遺産分割調停を申し立てられた場合、相続放棄をすることができなくなるので要注意です。

もし3か月を経過していた場合には、相続分の放棄相続分の譲渡という方法があり、これにより遺産分割の当事者から外れることができます。ただし、これらの方法は相続放棄とは異なるため、相続債務についての負担は残る点に注意が必要です。

詳しい手続きについては、弁護士に相談することをお勧めします。

※相続放棄の相談をご希望の方はこちらのページをご参照ください。
※相続放棄に関する詳しい解説は相続放棄Q&Aをご参照ください。

⑷ 家庭裁判所が遠方にあり出頭することが困難

遠方に住んでいるため、期日の度に遠くの家庭裁判所へ出頭することが困難な場合が考えられます。このような場合には電話会議システムを使って調停に参加することを申し出ましょう。これが認められれば、自宅の最寄りの裁判所から電話会議システムを使い調停に参加することができます。

⑸ 平日は仕事があり出頭できない

調停期日は平日の日中に指定されます。しかし、平日は仕事があるため、出頭することができないという方が多いでしょう。この場合には弁護士を代理人とすることをお勧めします。遺産分割調停では約8割の方が弁護士に依頼しています(参考:「弁護士白書2021年版」)。複雑な手続きの一切を専門家に任せることができることは弁護士に依頼する大きなメリットです。また、遺産分割調停が起こる場合、当事者間の関係があまりよくないことも考えられます。このような当事者同士が直接顔を合わせることなく自分の言い分を説得的に主張することができるという点も、弁護士に依頼することの大きなメリットといえるでしょう。

(関連記事)「Q. 遺産分割調停の管轄裁判所はどこ?相手方が複数人の場合は?

遺産分割調停に出頭できない場合の対応策のまとめ

以上、家庭裁判所から遺産分割調停の呼出状が届いたが、出頭できない場合の対応策について解説いたしました。人生で何度も経験することの無い遺産分割調停ですので、悩まれた場合は、是非弁護士に相談することをお勧めします。

※遺産分割の相談をご希望の方はこちらのページをご覧ください。

【記事監修者】

白土文也法律事務所・代表弁護士 白土文也 (しらとぶんや)  
第二東京弁護士会所属  中央大学法学部法律学科卒業

当事務所が最も注力する分野は遺産相続問題です。
遺産分割、遺留分侵害額請求、相続放棄、遺言書作成、家族信託、事業承継など遺産相続に関わる問題全般に対応しております。
相談件数の半分以上を相続問題が占めており、所属弁護士5名全員が、日々、相続に関して研鑽を積んでおります。是非、ご相談ください。  
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