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遺産相続問題に関するよくある質問や、相続に関する基礎知識・豆知識、判例などをQ&A方式でご紹介いたします。

Q. 相続財産の預貯金を引き出して葬儀代に使ってしまいましたが、相続放棄は可能でしょうか。

更新日:2023年7月14日

相続放棄・限定承認

民法は、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときに単純承認があったものとみなし、その後の相続放棄は認められません(法定単純承認)。

もっとも、葬儀費用に使用した場合には、相続財産の処分にあたらず、単純承認があったものとみなさない旨の判断をし、葬儀費用使用後の相続放棄を認めた裁判例があります。この裁判例によれば、相続財産の預貯金を葬儀費用に使用しても、相続放棄は可能です。ただし、下記の判例を踏まえると、社会的に常識的な範囲内の金額にすべきであり、高額な葬儀代の場合は法定単純承認に該当する可能性があり得ることには注意すべきでしょう。


東京控判昭和11年9月21日
「遺族として当然営まざるべからざる葬式費用に相続財産を支出するが如きは道義上必然の所為にして」として、法定単純承認に該当しないとした判例


大阪高裁平成14年7月3日決定
「被相続人に相続財産があるときは、それをもって被相続人の葬儀費用に充当しても社会的見地から不当なものとはいえない。~~、したがって、相続財産から葬儀費用を支出する行為は、法定単純承認たる「相続財産の処分」(民法921条1号)には当たらないというべきである。」
「抗告人らが購入した仏壇及び墓石は、いずれも社会的にみて不相当に高額のものとも断定できない上、抗告人らが香典及び本件貯金からこれらの購入費用を支出したが不足したため、一部は自己負担したものである。これらの事実に,葬儀費用に関して先に述べたところと併せ考えると、抗告人らが本件貯金を解約し、その一部を仏壇及び墓石の購入費用の一部に充てた行為が、明白に法定単純承認たる「相続財産の処分」(民法921条1号)に当たるとは断定できないというべきである。」

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【記事監修者】

白土文也法律事務所・代表弁護士 白土文也 (しらとぶんや)  
第二東京弁護士会所属  中央大学法学部法律学科卒業

当事務所が最も注力する分野は遺産相続問題です。
遺産分割、遺留分侵害額請求、相続放棄、遺言書作成、家族信託、事業承継など遺産相続に関わる問題全般に対応しております。
相談件数の半分以上を相続問題が占めており、所属弁護士5名全員が、日々、相続に関して研鑽を積んでおります。是非、ご相談ください。

【代表弁護士白土文也の活動実績】
・相続弁護士基礎講座(弁護士向けセミナー)講師(レガシィクラウド動画配信)
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